日本の家計金融資産状況と銀行における投資信託販売の実態。今後の巻き返しは図れるのか?

経済レポート

どーも、のぶです。

 

家計の安定的な資産形成に関して、金融庁の有識者会議を基に紹介させて頂きます。

 

日本の家計金融資産は1,700兆円の内、52%が現預金を占めております。900兆円です。もはや想像できない金額です。コツコツと紆余曲折しながらも貯蓄に励んだ結果です。今後は政策の後押で家計金融資産を国民年金運用と同様にバランスの取れたポートフォリオに移行させることで、家計の持続的・安定的な資産形成を促していくことが重要な課題となります。

 

持続的・安定的な資産形成の基本は長期・積立・分散投資です。顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)の確立・定着に向けた取組が資産運用業界に求められています。

 

また、どんなに勤勉に働いても勤労所得だけでは限界があります。投資未経験の方も是非、下記推移を噛み締めてください。

 

 

悲しいですねぇ。

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家計金融資産の現状分析

  • 家計金融資産の52%(約900兆円)が現預金です。米英に比べ株式・投信等の割合が低く、資産形成が成されておりません。米英は資産形成による増加が顕著です。
  • 日本はNISA導入やiDeCo等の政府主導による「貯蓄から資産形成」への移行も見られません。
  • 労働収益に対する資本収益の割合も米国と大きな隔たりがあります。日本の多くのサラリーマンは自身の労働収入にしか頼っていないのが現状です。労働収益:資本収益は米国が3:1に対して日本は8:1です。資本収益があるだけで働き方も負担も随分と変わるはずです。

 

 

 

金融商品・サービスの販売実態

  • 家計の資産形成に関しては米英に対して、後塵を拝している訳ですが過去の販売実態を見れば自明です。過去に金融機関が販売を進めた資産額上位の投資信託を日米で比較すればその劣悪さが際立ちます。
  • 経費率が高く、収益率も低く、短期間で投資信託を乗り換えさせていることがわかります。これは明らかに顧客本位からは逸脱しており、このような金融機関の過去の行いが我が国の現金志向を強くさせた要因であるとも考えられます。今後はNISAやiDeCoの税制優遇を活用し資産形成の後押しをしなければいけません。
  • 資産形成はお金持ちだけが行うことではなく、庶民でも小額(月に5000円)で有効であることを広く普及させることもポイントの一つです。

 

 

年間の資金純増額が大きかった投資信託のその後の資金流出

  • ×印は2年で半減、△印は3年で半減、◯印は現時点で半減しています。
  • 半減していない投資信託でもピーク時の60~80%で推移しています。

 

全てが一時的な流入でした。長期的な運用を前提としていないことがわかります。資産運用業界は残念ながら未だにろくな仕事をしていませんね。

 

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銀行における販売の実態

回転売買

  • 預金残高は拡大していますが、投資信託の残高は伸びていません。
  • 銀行における、投信の販売額・収益額は減少傾向にあるが、販売額とほぼ同額が解約・償還されていることから未だに回転売買が行われていることが推測できます。

 

 

販売投信の内訳

  • 投資対象を特定の種類の資産に限定したテーマ型の商品が銀行における投資信託販売の上位を占めています。REITとハイイールド債券だけで50%を超えていますね。
  • 売りまくったのは毎月分配型。(顧客は元本成長よりも月々の分配金を必要としている方と推測できます。)

 

 

積立投信の販売状況

  • 積立に限った場合でも特に地銀でテーマ型や毎月分配の販売傾向が顕著に現れます。

 

 

販売手数料の状況

  • 平均販売手数料は全体では低下傾向ですが、売れ筋上位5位の手数料は緩やかに上昇しています。
  • 販売手数料1%未満の比率が増える一方で3%以上の手数料比率も足元で上昇しており、2極化が進んでいます。
  • なんと手数料3%以上がなんと29%に達しています。

 

 

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さいごに

安心して付き合えそうな銀行の投信販売の実態がこの通りです。

  • 販売者の都合で経費の高い投資信託買わせている。
  • 回転売買を繰り返し持続的で安定的な資産形成とは程遠い。
  • 顧客よりも販売会社が儲かっている。

昨年の実態ですからね。驚愕です。

 

アウターガイさんの記事を勝手に紹介させて頂きます。

みずほ銀行の個人型確定拠出年金(iDeCo)「みずほのiDeCoプラン」が運営管理手数料を引き下げ
個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座獲得競争を優位に進めるべく、みずほ銀行が奥の手を繰り出してきました。2017年4月25日付のニュースリリースによると、同行は2017年5月分より、「みずほのiDeCoプラン」の運営管理機関の手数料を引き下げます。また、既存の加入者にも同月分より適用するとのことです。

〜抜粋〜

メガバンク3行の従来の「横並び意識」を完全に脱し、驚愕とも言える手数料を提示したことは、賞賛に値します。

〜抜粋〜

 

これまでの銀行の営業力は舌を巻く程でしたが、資産運用業界における顧客争奪戦はどのような帰結を見せるのでしょうか。非常に楽しみです。

 

 

ちなみに、ETFは販売会社の経費が発生しないことが強みです。設定が古く、資産額も成長を続けていれば何を選んでも資産形成として成功することが出来るはずです。

ETFの圧倒的コスト競争力の秘密
なぜETFは投資信託と比べ圧倒的なコスト競争力があるのでしょうか?実はETFと投資信託はまったく違う金融商品なんです。何故ETFにコストが発生しないのか、ETFの組成から説明させて頂きます。

 

では、また。

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