玄人にはなれない。
私はそうです。
だから、素人でも勝てる資産運用が必要なんです。素人は長期・積立・分散投資を基本方針にしなければいけません。この記事では長期・積立・分散がどんな効果があるか見ていきます。
今回はせっかちな人向けに結論から書きます。
素人投資家の戦略
長期・積立・分散投資です。簡単に書けば下記の通りです。
- SP500に連動するIVV又はVOOを毎月5万円分、30年間購入する。
- 30年間配当の再投資を行うことで複利を武器とします。(長期)
- 素人投資家は苦肉の策で時間分散・単価分散を盾とします。(積立・分散)
- 長期運用することで株式投資はリスクが小さくリターンが最も大きくなります。(長期)



なぜ、長期・積立・分散投資が有効かは上記記事をご参照下さい。
これらが長期・積立・分散投資の基本方針になります。ただし、これは過去200年間の歴史の変動が今後も同程度繰り返されると仮定した場合です。大恐慌、2度の世界大戦、東西冷戦、ニクソンショック、リーマンショック、大規模金融緩和等、この程度の情勢変化であれば下記の結果が得られるはずです。
◯条件:過去200年間で6.9%成長した為、今後も平均で6.9%成長するとする。
- 毎月5万円 30年間 資産5700万円 原資1800万円
- 毎月5万円 20年間 資産2500万円 原資1200万円
- 毎月5万円 10年間 資産 850万円 原資600万円
- 毎月2万円 18年間 資産 830万円 原資430万円(誕生~大学入学)
ここまで、具体的に書きましたが、リスクの許容度は人それぞれですので、投資額と運用期間は人によって異なります。ただし、運用期間については長い程リスクが軽減されます。ただし、必ず成功すると言っていますが、歴史に倣えばということが前提になります。
過去200年間の株式の歴史に倣うことが出来ないと思う方はそっ閉じ推奨です。
私は200年の歴史に倣うことが出来ると思っています。
そして長期・分散・積立の基本に忠実な投資が素人投資家を救うのです。
SP500の過去の実績
SP500の過去の実績を振り返れば相場の動きに惑わされないことが素人投資家の正しい投資行動であることがわかります。歴史上、何度も調整局面が訪れますがその度に暴落に備えて売却していたら手間もかかるし、暴落が来ずにわずかな調整局面だけで暴騰することもよくあるのです。過去を振り返り、素人投資家は暴落に狼狽して売却しないようにしましょう。
下のチャートは1987年から2017年1月の長期チャート
30年前から積み立てていた人は大勝利ですね。
下のチャートは1979年から2009年の長期チャート
いつ見ても似たようなチャートですが、これはリーマンショック直後です。さすがに不運ですね。ですが、この後は上記チャートのように2017年に至るまで超強気相場が継続します。
下のチャートは1984年から2004年迄の中期チャート
なんだかいつの時代も似たようなチャートですね。
今回は左下の赤丸に注目してもらいたいです。このちょびっとの段差はなんでしょうか?2004年当時に過去を振り返れば大したことが無かったように見えますね。
実はこの赤丸ブラックマンデーの爪痕です。長期投資の前には暗黒の月曜日も霞の向こう側ですね。
下のチャートは1974年から1994年間での中期チャート
いつでも右肩上がりですね。さすが米国大型株です。
ブラックマンデーも多少目立ちます。
きっと当時は阿鼻叫喚だったんでしょうね。
何に投資すれば良いのか?
米国大型株式指数のSP500をベンチマークとするETFです。
ティッカー 運用会社 経費率 出来高
VOO・・・バンガード 0.05% 2,593,695
IVV・・・ブラックロック 0.04% 4,301,262
SPY・・・ステート・ストリート 0.09% 85,458,345
引用:yahoo america


この内、素人投資家が買うべきはVOOかIVVです。
SPYは出来高が多いですが、経費が若干高いです。これは機関投資家が大金を動かすには向いていますが、素人投資家にはメリットがありません。オプションも関係ないですしね。なので素人投資家はVOOかIVVが適切な投資対象となります。どちらも出来高は十分です。経費率は0.4~0.5%なので、評価額が1000万円であれば手数料は年間4~5万円です。なお配当金は2%なので年間20万円(税抜)です。証券会社によっては外国株貸株制度がある為、残高に対して金利も発生します。0.1%の金利であれば年間1万円ですね。
フィデューシャリー・デューティ(受託者責任)という概念があります。今後は年金等の機関投資家は同じ指数に対するETF選択に間違いの無い根拠が必要になる為、今後も経費率の値下げ競争は未だ続くと考えられます。これは投資信託では出来ない、コストを外部化したETFのメリットです。

VOOかIVVに関してはどちらも大した差は無いのでお好みで選んで下さい。それぞれの運用会社の経営方針等で選べば後悔しない投資となるはずです。
一方でETFのデメリットは買付手数料です。証券会社によりますが、買付頻度と手数料、買付金額で決めなければいけません。都度買付手数料がかかるのに何度でも買う私はもしかしたら非効率かもしれません。わかっています。そこは個人での判断となりますね。

まぁ、NISA枠分については海外ETFの手数料無料は多いですけどね。
毎日1株づつ買っても手数料はかかりません。少しづつ買うことができるので海外ETFとNISAの相性は良いかもしれませんね。
(昨年、余ったNISA枠でドイツ銀行買ったら、うっかり5ドルの手数料を取られたことは秘密です。3500円分しか買わなかったのにいきなり損益率が真っ赤でストップ安でもしたのかと思いましたw)
私は投資信託派だ!という方もやはりそっ閉じ推奨ですね。
他に素人投資家におすすめできる投資対象
ここまで偉そうに言っていますが実は私はSP500を買っていません。ごめんなさい。
ですが、投資対象に迷っているのであればSP500で十分です。SP500が長期的に成長できなくなる時は資本主義の終焉の時です。しかし、過去200年間、幾度も世界は危機に瀕しても株式は長期的に最も優れたパフォーマンスを示してきました。
高配当戦略
資産残高の増大が目的であればSP500への投資で必要十分と言えますが、しかし、私は配当収入を得ることが目的なので、高配当株ETFの積立を行っています。高配当の大型デフェンシブ株にじっくりと投資します。高配当戦略については下記記事をご参照下さい。

連続増配株投資
経営者と株主の厚い信頼関係を持つ連続増配株に投資し、インカムゲインとキャピタルゲインの二兎を追う投資も大変おすすめできます。連続増配実績こそ相場に惑わされない確かなファンダメンタルズかもしれません。連続増配株投資に興味を持って頂けましたら是非下記記事をご参照ください。

気をつけたいこと
株式市場の暴落は必然
経済活動が人の営みである以上それは必然です。しかし、それは必ず乗り越える事ができることを素人投資家は忘れてはいけません。素人投資家は長期的に相場と付き合うことになるます。何かがあるかもしれませんが、そこで退場してしまえばそこで試合終了です。おすすめの投資戦略は3つでしたが、自分が信じられる投資戦略を実行して下さい。
とにかく時間がかかる
素人投資家が必ず勝つにはとにかくリスクを抑える運用が必要でした。その結果、短期的な成果を諦めざるを得ないです。よく聞く1年で10倍になったとか、テンバガーとかそんなものは都市伝説なんだと、そう思い込むことが必要です。あくまで素人投資家はリスクを抑えて長期間での勝負を行っているのです。ですが、人にとって我慢できないものの一つに時間があると思います。時間がかかることで挫折することもありますね。
ですが、良いことを教えてあげます。
たまに見かける株式長者も所詮、運が良かっただけなんです。
株式の掲示板を覗けばそこには無数の亡霊がいます。彼らの内、たまたまが何度か続けば簡単に金持ちになれるのです。ただし、そのたまたまが何度も続くのは本当にごく稀で再現性は限りなく低くいです。宝くじを買うのはロマンですが小型株では夢が見れません。
そう思い込んでおきましょう。
素人投資家は時間をかけて確実にお金持ちになることが一番です。
では、また。
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