どーも、のぶです。
最小分散ポートフォリオに基づいた指数に連動するETFを紹介致します。
株式に投資したいがリスクは抑えたい方に向いています。
いらぬ口出しですが、このような運用を考える場合にはもう一度、何故そのような運用が必要かを考える必要があります。
株式のリスクが高い理由は期待できる利益に対する不確実性です。不確実性が高くてもインデックス投資では長期で右肩上がりに上昇することを前提に投資するので、企業の成長を前提としたインデックスでなければなりません。TOPIXと同じ成果を得ながらリスクを低くすることを目指しても大した意味が無いのです。もちろん、今後、TOPIXが右肩上がりに上昇する場合は大勝利ですけどね。
TOPIX10年チャート
もし、資産価格のボラリティを低くしたいのであれば、現金比率を上げるか債券の組み入れをお勧め致します。特に米国債がおすすめです、なぜならば、株式と逆相関の資産を組み入れることで上下のボラリティが抑えられる期待が出来るからです。頻繁な売買は必要ありませんが、下落し過ぎた株式の購入原資にもなります。

1477-iシェアーズ MSCI日本株最小分散ETFの概要
インデックス MSCI日本株最小分散インデックス
経費率 0.19%
利回り 2.23%
銘柄数 150~200
リバランス 年2回
利回りはTOPIXに比べたら良いですね。
経費率も許容範囲内です。
MSCI日本株最小分散インデックスについて
この指数は銘柄を採用する加重型指数と異なり、銘柄のスクリーニングは行っていません。ポートフォリオ全体のボラリティを最小化するように設計されています。つまり、ボラリティの低い銘柄をかき集めたディフェンシブ銘柄が中心では無く、あくまでTOPIXらしさを残したままリスクを最小化したポートフォリオを実現させています。個人投資家には出来ない芸当ですね。
本指数の元指数はTOPIXではなくMSCI日本株指数です。ですが比較しやすいようにTOPIXとします。
MSCI最小分散指数の特徴
- 時価総額加重指数対比、低いベータ
- 時価総額加重指数対比、低いボラリティ
- 時価総額バイアスが低い
- 特定銘柄の偏りが小さい
ボラリティが低いことでリカバリーが早くなる、ボラリティ抑制効果が得られることが期待できます。
1477-iシェアーズ MSCI日本株最小分散ETFのパフォーマンス
3か月間 | 6か月間 | 1年間 | |
1477 | -0.4% | 11% | 7.1% |
TOPIX | 0.6% | 15.6% | 14.7% |
本来はMSCI日本株指数とすべきですがTOPIXと比較します。3/31時点
まだ実績浅いのですが、リターンはTOPIXに劣後していますね。
1477-iシェアーズ MSCI日本株最小分散ETFのリスク比較
銘柄 | 3か月間 | 6か月間 | 1年間 |
1477 | 1.4% | 5.4% | 11.3% |
TOPIX | 1.3% | 6.5% | 14.5% |
本来はMSCI日本株指数とすべきですがTOPIXと比較します。3/31時点
リスクは1477が小さいですね。
残念ながらリターンの減少程、リスクは減少していないようです。
まだ、実績が浅いので今後また確認しましょう。
USMVでパフォーマンスの確認
USMVは1477の米国版です。設定も古い為、最小分散投資の効果を確認しましょう。
銘柄 | 1年間 | 3年間 | 5年間 | beta |
USMV | 13.0% | 12.1% | 13.5% | 0.69 |
IVV | 17.8% | 10.4% | 13.6% | 1.00 |
IVV(SP500)と比較し相対的にリスクが低いことは確認できました。SP500に対し69%ほどまったりした動きです。例えばIVVが30%下落した場合、USMVは20%程の下落で済みます。
一方で、リターンについては期間より優劣が違う為、一様には言えませんが、5年間で見ればリターンはほぼ一致しています。米国での最小分散戦略は見事に功を奏していると言えるでしょう。但し、こちらもまだ今後の経過が必要です。
さいごに
1477は日本株式を保有した上でリスクが軽減する効果を確認することが出来ました。同様の戦略である米国株式においてはリスクを軽減した上でリターンを同程度、確保しています。今後の日本株でも同程度のリターンを確保できるのかが焦点となります。
では、また。
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