今回ご紹介させて頂くETFは日経高配当株50ETFです。
このETFの最大の特徴は時価総額加重方式でも、価格加重方式でもなく、配当加重をベースとしたスマートベータ型のインデックスであることです。配当加重方式で得られる特徴を確認しましょう。
【1489】日経高配当株50ETFの概要
純資産額も、順調に増えております。構成銘柄数も50と多い割には利回りは高いですね。今後も期待出来ます。上記表は最新版で自動更新されるようにしましたが、正しいデータは公式HPで確認するようにしましょう。
日経平均高配当株50指数とは
採用銘柄について
日経平均採用銘柄を対象に予想配当利回りランキングを作成し、下記1.〜3.の優先順位で利回りから高い順で50銘柄を採用します。
- 予想配当利回りが25位以内の銘柄
- 現在採用銘柄で予想配当利回りが100以内の銘柄
- 未採用銘柄
但し、期末予想が無配となったり、株価が著しく低下すると採用されず、既に採用されていた場合には臨時に除外とします。
構成比率について
ウェートについては予想配当利回りに流動性を考慮した比率とします。(予想配当利回り×下記比率)ざっくり言えば1年間の平均売買代金が高ければ多く採用され、低ければ少ない比率で採用されます。下記順位ごとに比率が決まります。
平均売買代金順位 比率
1~45 1
46~90 0.8
91~135 0.6
136~180 0.4
181~225 0.2
利回りが高くても流動性が低ければ採用比率が低くなるのですね。
また、銘柄選定時に5%を超えないように調整します。
配当加重のウェート付けについて
日経平均高配当株50指数の加重方式は配当加重です。つまり、総配当支払額に対する構成銘柄の配当支払額の割合が銘柄の保有比率となります。一方、時価総額加重ETFの場合は時価総額の比率でウェート付けを行います。その結果、時価総額が大きい銘柄ほど多く採用されます。
では、配当加重方式ではどのようなエクスポージャーを投資家に提供するのでしょうか?
簡単に言えば、配当支払額に対して株価が上昇すれば保有割合を減らし、株価が下落すれば保有割合が上昇します。もう少し詳しく言えば、投資家に対して間違いない利益として還元される配当金に対して、投資家の期待で形成される株価が上昇すれば保有割合を減少させ、株価が下落すれば保有割合が上昇します。
ただし、配当加重は運用の手間がある為、時価総額加重に比べ経費率が高めになります。
【1489】日経高配当株50ETFの過去のパフォーマンスについて
日経平均はアウトパフォームしており、配当利回りも当然高いですね。じっくり、分散を利かせながら長期保有するには最適なETFかと思います。標準偏差もある程度落ち着いた動きをしていて日経平均ほどひどい暴落はしなさそうです。
以下リンクでは分配金に関するデータをまとめています。

【1489】日経高配当株50ETFの所感
さて、気づけば日本株式にも配当荷重の高配当ETFが出ていました。配当荷重ETFを一部組み込むことで時価総額加重による割高高配当株ばかりの採用を避けることができるのでオススメができます。
日経平均はボラティリティが高いので長期投資には不適格かなぁと思っていました。ですが、こうやって思わず避けてしまう日本株式にこそ高配当戦略のうまみがあるのかもしれないと思えば、日本株投資も避けてはいけないのかもしれないと最近思っています。


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