【BIV】に投資することで米国を中心とした米ドル建ての中期投資適格債券への投資をすることができます。わずかな経費率で信用力が高く、安定したインカム収入を得ることが出来ます。
世界で最も信用が厚いドルで発行された債券に小額からお手軽に投資できるような環境が整えられたことに感謝です。
【BIV】バンガード®・米国中期債券ETFの概要
ティッカー BIV
名前 バンガード®・米国長期債券ETF
ベンチマーク ブルームバーグ・バークレイズ米国政府/クレジット浮動調整(5-10年)インデックス
経費率 0.7%
利回り 2.59%
デュレーション 6.46
平均残存期間 7.2年
BIVは国債と社債へまるっと投資することが出来るなんちゃって総合債券ETFです。国債だけだと利回りに満足できない方にピッタリかもしれませんね。
このベンチマークは米ドル建で発行されている残存期間が5-10年の米国債・米国政府機関債・投資適格社債・及び投資適格の米国外の債券が含まれます。
社債も含まれることから米国債ETFよりも利回りが高めになり、金利リスクも減少します。ですが、これは特徴であり、メリットではないことに注意して下さい。
【BIV】バンガード®・米国中期債券ETFのパフォーマンス
上グラフは青線がBIVで黄色線が正当派総合債券ETFのBNDです。BIVはなんちゃって中期総合債券ですが、総合債券ETFのBNDと比べてもリスク・リターンが共に大きいです。
10年経ってもインデックスに対して総経費率分の0.7%分だけきっちり劣後するのは素晴らしい運用ですね。
BIVのBNDのリスク・リターン比較(10年間)
ティッカー | BLV | BND |
標準偏差 | 5.17 | 3.34 |
リターン | 4.98 | 3.94 |
シャープレシオ | 0.90 | 1.07 |
ソルティノレシオ | 1.55 | 1.95 |
BIVとBNDを比較してみると単純にBIVのリターンが高く、バランスはBNDが優れている結果でした。もう少し詳しく見てみましょう。
BIVとBNDの保有債券の信用格付
BIV | BND | |
デュレーション | 6.46 | 6.12 |
残存期間 | 7.2 | 8.4 |
平均格付け | A | AA |
BIVはBNDよりもデュレーションが高い為、金利リスクが高いことがわかりますが、一方で残存期間はBNDが長いので保有する債券の種類が異なることがわかります。具体的には割愛しますが、BIVは国債の保有割合が多めです。
また平均信用格付けについてはBIVはBNDと比べると1ランク低かったです。つまり、BIVの社債保有分が全体的に少しだけ評価が低いのかもしれないですね。
その分、今のリターンが高かったことが考えられます。

国債投資と社債投資
BIVは国債と社債への投資が同時に行えることが大きな特徴です。
つまり、長期金利に価格が左右される国債投資と、長期金利に企業の信用スプレッドが上乗せされる社債投資が渾然となった投資商品であることには注意が必要です。
必要なエクスポージャーは景気後退やデフレに備えたものですか?それとも、分散した投資を考えていますか?景気後退やデフレに備えた投資が必要であれば、利回りに惑わされずにBIVではない国債ETFへの投資をお勧め致します。
ちなみに、デフレばかりではなくインフレに備えた国債投資もあります。ドルの毀損を恐れずに債券投資を行うことが出来ることが特徴です。

【BIV】バンガード®・米国中期債券ETFの所感
BIVは国債投資と社債投資をまるっと行える中期総合債券ETFであることが最大の特徴でした。いろんな債券が詰まったBNDが競合となりますが、BIVの中身はわかりやすいですね。
BIVはざっくりVGIT(中期米国債ETF)とVCIT(中期米国社債ETF)を合わせたようなETFなので個別の記事も是非どうぞ。
ちなみにティッカーの覚え方を紹介します。
BIV:Blend Intermediate term bond
VGIT:Government Intermediate Term bond
VCIT:Corporate Intermediate Term bond
多分w


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