ETFを使えば米国の中型バリュー株のエクスポージャーも得ることができます。サイズキャッププラスの中でも小型株バリューとも大型株バリューとも違う中型株バリューETFを見てみましょう。
中型株は初期資本の調達や初期段階の成長管理から脱し、継続的な成長が期待できます。インデックスでは常にその平均的なリターンが得られます。IVOVとVOEに投資することでいつまでも大型株にならない中型株の特徴を有したインデックスに投資することができるってことですね。
ただし、サイズキャッププラスは市場平均を超える為のインデックスです。市場平均で十分であればそもそもこのインデックスは必要ありません。
米国中型バリュー株ETF-IVOV,VOEの概要
ティッカー | IVOV | VOE |
名前 | S&Pミッドキャップ400 | 米国ミッドキャップ |
ベンチマーク | S&Pミッドキャップ400 | CRSP USミッドキャップ |
さすがのバンガードさん。マイナーな中型株でも2種類の選択候補があります。こちらもカタログスペックではVOEが上手です。ですが、平均時価総額に大きな違いがありますね。IVOVがより小粒企業で割安であるようです。
ベンチマークの違いについて
本来の価格よりも安くなっている銘柄で構成されたインデックスなだけにPERもPBRも低いですね。中型バリュー株は小型バリュー株よりはPER,PBRが高いです。小型株と比較すれば特有の財務的なリスクが後退しているので将来の収益をもっと株価に織り込むことができていますね。相変わらずVOEのサイズはちょっと大きいですが、そのせいかPBRもVOTがより高いです。
米国中型バリュー株ETF-IVOV,VOEのパフォーマンス
2006年以降でもVOEは9%弱のリターンがありました。リーマンショックも乗り越えての成長ですから素晴らしいですね。
中型グロース(SP400growth)を大型株(SP500)と中型バリュー(SP400Value)で比較してみました。
中型グロースが結果的に一番リターンが良いですね。低成長・低金利・低インフレにおいては中型グロースが有利だったということですね。今後はどうなるかが要注目です。
米国中型バリュー株ETF-IVOV,VOEの所感
バリュー株は割安な株式に投資することで積極的にリスクを引き受ける投資です。継続的な成長が期待出来る中型株との組み合わせも使いどころにより期待ができるエクスポージャーです。結果的には直近の10年間で大型株や中型バリュー株と比較すると中型グロース株が最良の選択となったようですね。
最後はリスクの大きさを確認しましょう。5年間の標準偏差です。
ティッカー | 名前 | 標準偏差 |
VOO | 米国大型株 | 9.55% |
VOOV | 米国大型バリュー株 | 9.88% |
IVOV | 米国中型バリュー株 | 12.1% |
VIOV | 米国小型バリュー株 | 13.97% |
期待した通りの結果です。サイズが小さければ小さいほど値動きは大きくなっています。値動きを気にされる方は大きいサイズでエクスポージャーを選択するのもアリかもしれませんね。
バリュー株投資とは詰まる所、積極的にリスクを取りに行く投資方法です。だって割安なんですから。でも、個別株では怖くてもインデックスであれば平均的なリターンを期待できます。もちろん、サイズキャッププラスのインデックスなので市場平均を超えることを目指し採用しますが、場合によっては下振れるかもしれないことはよく知っておいてくださいね。そうなりたくない場合はひたすらブレンドして分散することを考えましょう。
では、また。
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