インデックス投資家から絶大な人気を誇るVTの紹介です。
VTは株式投資において可能な限りの分散を体現した商品なのです。
分散がリスク回避の最上の方法と考えれば究極の1手と言っても過言ではないでしょう。
「分散こそ正義!」は非常にわかりやすい投資方針です。
それについて後述します。
運用会社はバンガードである為、今後も規模が拡大する程、経費率が低下することは想像に容易いです。

VTの概要
ティッカー VT
名前 Vanguard Total World Stock ETF
経費率(net) 0.11%
net asset 9.55B
ベンチマーク FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス
投資対象は全世界47カ国の大型・中型・小型株、先進国・新興国を対象として8000銘柄で構成されています。時価総額でのカバー率は脅威の98%以上。まさに全世界まるっと株式投資なのです。構成は時価総額加重の為、時価総額の大きい企業程多く採用されています。非常にわかりやすいですね。勿論、今はアップルが構成比率1位です。
VTへ投資する意義、それは「分散こそ正義!」であること。
VTは全世界株式への投資なので国毎のリスクが低減されます。
- いつまでもデフレの泥沼から抜け出せない極東の島国もあるのです。
- かつては超大国だった国も帝国主義に蹂躙されることもありました。
- 摩天楼がそびえるあの島も、昔、ビール大ジョッキ2400杯分と交換されこともありました。
- 太陽の沈まない国も今は島国の連合国です。
どれほど強大な国家であっても時の流れに押し流されてしまう可能性があります。
「国家・セクター・銘柄に対してリスクを負えないよ!」って方はVTが最適です。
尚、配当は2%程でそこそこです。
構成は時価総額加重の為、偏りがあります。国毎の比重では現在(2016/9)は米国が5割程を占めておりますが、今後はどうなるかわかりません。覇権国家が入れ替わることがあっても全世界の企業を均せば成長を続けるだろう、というスタンスがVTへの投資となります。全世界株式投資の為、セクター構成なんか関係ないですね。まるっと投資です。
無我のポチポチ境地
個人的に感じるメリットは長期運用が可能である場合、銘柄は1つで十分であることです。
素人投資家戦略の採用銘柄にもぴったりです。

投資未経験者にはわかりづらいかもしれませんが、スマホをポチポチといじって1分もあれば購入できます。「分散こそ正義」であれば、迷うこともなくなり無我のポチポチ境地に達することが簡単に出来るでしょう。
アイキャッチのタンポポもVTと同じ「分散は正義!!」方針ですね。
あとマンボウとか。
VTのパフォーマンス
データ基:グーグルファイナンス
- VT:バンガードトータルワールドストックETF(全世界株式ETF)
- VTI:バンガードトータルストックマーケットETF(全米株式ETF)
- VEA:バンガードFTSE先進国市場(米国を除く先進国株式ETF)
- VWO:バンガードFTSEエマージングマーケッツETF(新興国株式ETF)
細かいことは割愛しますが、おおよそVT=VTI+VEA+VWOです。
単体ETFの成績を見ると、直近では結果的にVTIのパフォーマンスに軍配が上がりました。
米国株式の成績が特に良かったことになります。結果論ですが。
しかし、VTのみを見ても5年間で年率9.2%のリターンを得ることが出来ています。徹底的な分散の上でこの成績はすばらしいですね。

さいごに
VTに投資をする上で重要なことは国にもセクターにも銘柄にも気移りせず、堂々と投資を続けることです。これがVTの本懐です。そのような点でも日本人インデックス投資家と大いに相性が良いETFなんだと思います。
今後、先進国の多くがデフレになろうと、高齢化社会が進行し生産性が低下しようと、新興国がますます貧乏になろうと、下克上が起きようと、常に時代にリスクはあります。そんなものは全て些事だと清濁併せ呑むことがVT投資の王道なのです。
海外ETFは品揃えが豊富です。ですが、何が最適な投資先かは誰にもわかりません。
それぞれの投資家が描くシナリオに沿った投資方法を実践できるETFを見つけることが出来ればきっと、市場に長く残り、世界経済の成長の果実を享受出来るはずです。
素人投資家は個別株に投資するスキル、又は度胸がありません。
しかし、それでも資産運用は必要なんです。
そんな迷いを断ち切らせてくれるETFはきっとどこかにあるはずです。
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