私の投資方針は高配当ETFへの投資です。個別銘柄選定やタイミングの自信が無いのです。だからETFで投資します。世の中便利になりました。もっと日本人投資家でETFが一般的になればとの思いもブログという形で情報を発信する側になった動機の一つです。
個別にHDV・DVY・VYMの紹介は下記別途にて取り上げておりますが、本記事では比較をしていこうと思います。
高配当ETF-HDV・DVY・VYMの比較
ざっくり見てみれば
- 系比率はHDV・VYMが安い
- HDV・DVYは配当加重、VYMは時価総額加重
- HDVはファンダメンタル基準、DVY・VYMは利回り基準
- 採用銘柄はVYM、DVY、HDVの順で多い
という感じである。これらはインデックスの仕組みの違いから出ており、それぞれがどのようなインデックスであるかを改めて確認してみましょう。
HDV iShares Core High Dividend ETF
モーニングスター配当フォーカス指数に連動
- 配当が優遇税制的確インカムとする。
- モーニングスターの評価で企業のビジネス構造が持続的な競争力を持つとされ、尚且つ、デフォルト懸念が少ない上位50%以内の企業、又は、持続的な競争力が無いと評価されてもデフォルト懸念が少ない上位30%以内の企業。
上記の基準を満たす配当利回り上位の75銘柄で構成されます。
構成銘柄のウェイトに関しては配当余力に着目しており、配当利回りを最大化することを目的としています。
1銘柄の上限は10%で、10銘柄で50%を超えないように年4回のリバランスを実施します。つまり、競争力がある上で利回りが高い、若しくは利回りが高くて安定している企業で構成されています。銘柄数は75と他ETFと比較すると少ないですが、十分に分散されていると思います。むしろ競争力や利回りの高さで選定しているので、多すぎると意味が無くなってしまいます。素人が超大型優良株を対象に投資するには最適だと個人的には評価しています。
DVY iShares Select Dividend ETF
ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックスに連動
米国全株式の内、EPS・DPS・配当性向にスクリーニングし配当利回りが最も高い100社で構成される。つまり小型株・中型株も含めた配当成長に着目したインデックスです。他2種には無い特徴ですね。銘柄数も抑えた高配当利回り上位で構成される為、利回りは高めになると思います。
配当加重型ETFの為、時価総額加重型ETFに比べ経費率は高めです。ですが、時価総額が大きい企業を多く採用しない為の加重方式である為、高配当ETFとの相性は良いです。配当成長を期待しているので資産形成にも向いていると言えるでしょう。
VYM Vanguard High Dividend Yield ETF
FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスに連動
米国大型株の内、配当利回りが平均以上の銘柄で構成されています。時価総額で加重されるためもっともSP500に近い高配当ETFですね。(SP500は米でもっとも一般的な指数です。)もちろん、成長株は含まれていませんけどね。
株高局面では一緒に賑わい、株安局面では一緒に安くなる、そんな値動きが合う方には良いと思います。
高配当ETF-HDV・DVY・VYMの違い
- HDVは競争力があり、配当利回り及び余力が高く安定した超大型優良企業で構成される。価格下落耐性は強そうです。配当利回りが常に高い高配当ETFと言えるでしょう。
- DVYは全米株式の内、配当成長により注目した配当利回りが高い上位100社で構成されます。大型株以外も採用しており、長期的な配当成長を期待することができます。公益企業株式が多いことも特徴の一つです。資産形成にも向く増配余地が残された好配当ETFと言えるでしょう。
- VYMは大型株の内、配当利回りが平均以上の銘柄で構成される。もっともSP500に近い構成です。なので、相場全体の活況時には期待できそうです。その分、上記2つよりも相場の悪い影響も強く受けそうです。3つの中では高配当の特徴からは最も遠く、利回りが高い配当ETFと言えるでしょう。
米国株投資において、高配当戦略のウェイトは人によると思います。例えば、グロース株の無配を選好する場合もあったり、コアは常に全て高配当戦略であったりと様々あると思います。もし、高配当ETFの選択に迷ったり、追加投資をする場合にはベンチマークの違いを思い出して下さい。
ちなみに日本株高配当ETFについて比較しているのが下記記事です。
流動性が少ないと言われていますが、マーケットメイク制度が導入され解決しました。不人気株への投資が本質となる高配当戦略ですから、日本株こそ高配当戦略に組み込むべきかもしれません。


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