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「hdv vym」,「vym hdv」,「hdv vym 比較」がありました。
ここからは私の推測ですが、HDVとVYMの違いを知りたいと思っていたのではないでしょうか。今回はHDVとVYMの違いをご紹介致します。
混乱の元凶となったHDVとVYMの共通点から
- どちらも米国株ETFです。
- どちらも大型株ETFです。
- どちらも高配当ETFです。
- どちらも低経費ETFです。
これだけ見るとまるで同じですよね。
HDVのモーニングスターカテゴリー
ご覧の通り大型株のみです。そしてバリュー株が中心ですね。
VYMのモーニングスターカテゴリー
ご覧の通り大型株・バリュー株を中心としています。
ここまではほとんど同じですよね。では違いについて見てみましょう。
HDVとVYMの違いはどこか?
違いはインデックスにあります。運用会社も異なりますけどね。
ETFは基本的にあるインデックスと連動するように設計されるので、ETFの成績はそのままインデックスの成績次第になります。なのでETFを選択する際には連動するインデックスの比較をしなければならないのです。
ちなみに、インデックスの成績以外にも運用、管理、経費率等様々な要因でETFはインデックスに対してトラッキングエラーと呼ばれる乖離を発生させます。例えば経費率が高ければどんなに優れた運用を行っていてもETFがインデックスに対して下方乖離を起こしてしまいます。同じインデックスへの連動を目指すETFであればトラッキングエラーの小さいETFが必然的に優れたETFになります。
SP500に連動するVOOやIVVであればどちらも大した差はありませんけどね。現時点ではIVVがほんのわずか0.01%経費が安いです。又いずれ、経費の改定があると思いますけどね。
HDVとVYMのインデックスについて
実はインデックスに注目すると多少趣が違うことがわかります。
詳しく見てみましょう。
HDV:モーニングスター配当フォーカス指数
HDVはスマートベータ型と呼ばれ、単純に配当利回りだけで採用されていません。モーニングスターの評価で競争力があると判定された大型株の75銘柄にある程度分散されていることが特徴です。HDVに投資することで競争力のある成熟企業に分散して投資することが出来ます。
VYM:FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス
VYMは平均以上の配当利回りから構成される大型株から構成されます。シンプルなインデックスで経費率も低く400以上の銘柄に分散されていることが特徴です。VYMに投資することで米国株の配当利回りを基準とした割安株に幅広く分散投資を行うことが出来ます。
インデックスの違いがもたらすもの
HDVとVYMの違いはありますが、将来のパフォーマンスにどのような影響があるかは残念ながら誰にもわかりません。エコノミック・モートを持ち、競争力がある高配当の企業に投資した所で結局、投資家の期待を上回る成長が無い限り、株式リターンの市場平均を上回ることは出来ないのです。なので、賢しらにHDVに投資するのか若しくは、平均利回り以上の割安株投資で市場平均を上回ることを目指すVYMに投資するかは本当に悩ましいところです。
では、このインデックスの違いが投資家にもたらす違いについて申し少し掘り下げてみます。それはインデックスのバリュー要素の強さです。HDVは超大型優良株にも関わらず、人気が離散し、高配当化している銘柄群です。広く分散したVYMと比べずっと強くバリューの要素が強いことが大きな違いとなります。

HDVとVYMのカタログスペック比較
HDV | VYM | IVV | |
利回り | 3.19% | 2.81% | 1.90% |
beta(3年間) | 0.72 | 0.90 | 1.00 |
1年間リターン | 18.04% | 24.07% | 24.98% |
3年間リターン | 10.48% | 11.52% | 10.59% |
5年間リターン | 12.38% | 14.01% | 13.96% |
10年間リターン | – | 7.64% | 7.57% |
経費率(net) | 0.08% | 0.08% | 0.04% |
トランプラリーによる上げ相場ではHDVと比べVYMがより好調でした。もちろんbeta値もHDVがより低いです。このことはいったい何を示すのでしょうか。実はこれらはどちらも高配当株の特徴を色濃く写しているだけなんです。
HDVが2011年の設定の為、残念ながら長期の比較が出来ません。中期で見ればHDVとVYMを比べればVYMのパフォーマンスが優れていました。しかし、HDVは私が知る限り最も高配当株らしいインデックスに連動しており値動きもまさに高配当株らしいです。なんたってトランプラリー以降のパフォーマンスが冴えていないのです。好況局面でパフォーマンスが市場平均に劣後するのは高配当株の宿命です。高配当株の強さが発揮されるのはインフレ局面若しくは景気後退局面です。高配当戦略は株高の時も株安の時も配当再投資を一貫して行うことで長期で高いパフォーマンスを得ることを目指しています。
ちなみにHDVはブラックロックがコアETFと銘打ったスマートベータ型ETFですが、比較的安い経費率で提供してくれています。資産残高はDVYが上回っているのでHDVへの力の入れ方が違うことがわかりますね。私はDVYも好きですけどね。日本ではほとんど見かけません。
高配当戦略については別記事にしています。

さいごに
今回は疑問があるであろうことを推測して記事にしてみました。ですが本当にみんなが知りたいことはわかっています。HDVとVYMのどっちがパフォーマンスが優れているのか?ということだと思います。私も知りたいです!W
ですが、そんなことは誰もわかりません。せめて違いについてを一生懸命記事にしてみました。HDVとVYMの違いにもやもやしていた方にスッキリして頂ければ幸いです。
では、また。

HDVに投資することで利益の質と財務の健全性が高く、同時に、持続的に平均以上の配当を支払うことができる企業に丸っと資本を投じることができます。


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