素人投資家に長期運用が前提となる理由
まずはその理由に複利の力がありました。

今回のポイントは時間分散・価格分散の効果についてとなります。
これらはいずれもリスクを減らす働きがあります。
時間分散とは何度でも買うということ
私のような普通の弱小サラリーマンは日々を労働者として働きながら余剰金の一部を投資に回すしかありません。つまり、時間分散せざるを得ませんよね。この継続的に買い続けることが時間に対するリスクを軽減できます。
- リーマンショックの前後で買う。
- 2016年度米大統領選の前後で買う。
相場が上に行こうと下に行こうと損益をよりマイルドにすることが出来ます。
尚、玄人投資家は度々判断を迫られます。
玄人投資家の凄い所は様々なリスクに対応して絶対的なリターンが得られるようにポジションを組み立てることです。原油が上がっても下がっても、株価が上がっても下がっても為替が乱高下しても、どんな環境であってもです。素人投資家はそれに太刀打ちする労力も情報もありません。
素人投資家はそのようなリスクを背負う必要も無く、寧ろ鳩時計の鳩のように注文を出すだけで良いのです。ただし、買付手数料には気を付けて下さいね。
価格分散とは高値でも安値でも買うということ
価格分散については本当の意味で理解するのは非常に難しいです。誰だって1円でも安く買いたいと思いますからね。勿論私もです。玄人も読み切れない相場ですから、株価が高いか安いかを判断することは難しいのです。素人投資家に出来ることは高値だろうと安値だろうと買うことで、単価の分散をすることです。
勿論、安値を買い続けることが理想ですが、現実はうまくいかないのです。買った直後に暴落があったり、買う前に暴騰したりするのです。じつはこれは素人あるあると言うより、これが真実なのです。素人投資家が含み損に耐えきれなくて売却する値段が底値なのです。恐ろしいですね。逆を見れば売却出来たということは買ってくれた人も居るわけですからね。素人投資家はそんな魑魅魍魎の世界とは離れ、粛々と買い続けることで相場を乗り越えることを目指すべきです。
一度に安く大量に買うことは諦めて、こつこつと買っていきましょう。
本当に高値でも安値でも買うことでリスクを軽減できるの?
シーゲル博士の研究成果を紹介します。彼は200年間の株式価値の推移を研究成果として示しました。200年間でならすことで年率6.9%の成長があったのです。
20年後には3.8倍になる計算です。(平均通りであればw)
3.8倍の前には30%の暴落も霞んでしまいますね。
こういうのは一度エクセルとかで年表を作ってみると腑に落ちやすいと思います。素人投資家の長期間運用という盾の前には30%の暴落も株数を増やす良い機会でしかないのです。なお、リーマンショックは50%の下落ですけどね。恐ろしいですね。ですが、当時は多少荒い動きがあったとしてもどうせ30年後には殆ど関係ないのです。
具体的に見てみましょう。
日経平均
- 1949年の初値が176.21円
- 2016年の終値が19114円
つまり年率7.0%。歴史は浅いですが随分成長していますね。ですが、日経平均は未だに約30年前の高値は抜けていないです。残念がら長期運用の対象として不適かもしれないですね。早くデフレ脱却出来れば良いですが。
NYダウ
- 1896年の初値が43.94ドル
- 2016年の高値が19763ドル
つまり年率5.1%。只今絶賛高値近傍ですね。日本は敗戦直後ですから単純比較は出来ませんが、どちらももよく成長していますね。
そして私が選ぶなら絶賛高値近傍の米国株式ですね。
まぁそもそも日経平均もNYダウもマスコミ用の平均株価ですからベンチマークには不向きなんですけどね。
話が逸れました。
整理します。
長期運用で得られる時間分散・価格分散のメリット
- 購入時期・価格にあえてリスクを取らない。
- 日々の値動きに接しないことで手間を省くことが出来る。(鳩時計)
上記グラフが分散・長期投資の結果です。100年に一度の金融危機で高値づかみをしてもいずれ回復しました。右グラフを見れば20年でリターンの最小値が4%です。20年運用すれば1985年以降であれば必ずプラスになったことを示しています。
あらかじめ腑に落ちた投資スタンスを取ることは大事です。
長期間運用することで、あえてリスクを取らないのだと開き直るのです。上手に買うことを放棄していることを理解することがメリットと同じぐらい重要ですね。素人投資家の苦肉の策が最大の盾となるのです。
では、また。
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