どーも、のぶです。
株式と債券のみで構成されるポートフォリオをご紹介致します。
最もクラシカルでシンプルなポートフォリオです。
経済成長のみにギャンブルせずに債券投資も同時に組み込むことで、景気後退やデフレ対策にもつながります。まずざっくり債券を含むポートフォリオの全体資産の推移を御覧ください。今の資産総額に頓着しない株式100%の脳筋ポートフォリオとは随分違う風景が見えるはずです。
ポートフォリオ | リターン(年率) | リスク(年率) | リターン/リスク |
脳筋株式100% | 4.0% | 20.7% | 0.193 |
株式50%+債券50% | 3.4% | 12.2% | 0.279 |
わかりやすく高値づかみをした瞬間からの検証です。脳筋ポートフォリオは当然、リターンが高かったですね。問題はリスクあたりのリターンの大きさです。債券を混ぜることで年率リスクで8%も減少し、リスクあたりのリターンが40%以上も改善しました。
リスクあたりのリターンが大きく改善することで、リスク資産の割合を増やすことができれば結果的により大きいリターンを手に入れることができますね。現金割合を抑える運用が期待でいます。
もしくは下落率をご覧下さい。下落が止まる高さがずいぶん違いますね。精神衛生上、非常に好ましいと思います。
まずは債券投資について
まずは基準となるべき債券について知らなければいけません。まず、頭に浮かぶべき債券は米国の10年国債です。なぜならば、この金利が長期金利と呼ばれ経済の体温計と呼ばれるぐらいに経済活動と密接な関係があるからです。

この長期金利が下落する場合、企業活動のコスト・個人消費のコストも減少し、経済全体へ良い影響を及ぼします。逆に長期金利が上昇すれば経済活動に対するストッパーとなる消費税みたいなもんですね。
景気後退期には需要が無いから物価が下がり、生産活動が停滞しているから資金調達コストも下がる、インフレも長期金利も経済活動において重要な指標であるってことです。
株式100%の脳筋ポートフォリオは言わば、経済成長のみにギャンブルしていますが、株式・債券を含むポートフォリオは経済成長と景気後退のそのどちらにもべットしていると言えるでしょう。

多くの日本人が参考にすべきポートフォリオとは?
やんちゃが出来る方は別ですが50代の方でも参考になるポートフォリオはGPIFです。勿論、資金管理が前提ですけどね。50代の方でも10年、20年と使わない埋蔵金があればGPIFポートフォリオがおすすめできます。逆に言い換えれば50代の方で70歳までに貯金が尽きてしまう可能性がある方は投資に手を出してはいけません。若しくは退職金を貰ってからなんて暢気に構えてはいけません。今、投資すべき資金があれば小額から投資を開始すべきです。
公的年金と同じポートフォリオになってしまう事自体がリスクと言えますが、信頼性はかなり高いと言えるでしょう。

GPIFの場合は海外株式:国内株式:海外債券:国内債券=25:25:15:35です。つまり株式:債券=50:50ですね。伝統的なポートフォリオを踏襲しています。海外投資比率は40%です。
GPIFポートフォリオのコンセプトは「長期的な観点から安全かつ効率的な運用」なので慎重な設計でこんな感じです。海外比率は40%なので短期でのブレは多少容認する必要がありますけどね。長期的には十分に安全かつ効率的なポートフォリオとして大変参考に成るべきポートフォリオだと思っています。
GPIFポートフォリオのいじり方
個性が出るのがポートフォリオです。少しぐらいなら手を加えてみるのも良いんじゃないかと思います。
- 海外株式比率を上げてみる
- 国内債券比率を下げてみる
- 国内株式は高配当インデックスを利用してみる
- 国内株式と海外株式は全部VTにする。(日本株比率を減らす)
- 国内債券を国内高配当ETFに一部変えてみる。
- 国内株式の一部を小型日本株にしてみる
- 国内債券を個人向け国債(変動)にしてみる。
もし、安定したポートフォリオを求めていた場合には日本の公的年金のポートフォリオをぱk参考にするのもありかと思いますよ。
バフェットおじいさんが妻に勧めたポートフォリオ
S&P500:短期国債=90:10
非常にシンプルでわかりやすいです。米国経済の成長に大きくべットしたポートフォリオです。バフェットは前に言っていました。「誰が大統領をやっても米国経済の成長は止まらない。」と。まぁ、大袈裟な表現だとは思いますけどね。
ただし、日本人目線で見ると株式変動リスクに加えて為替変動リスクも10%程度あるので要注意です。もし、株価半分でドルの価値が半分になれば資産は1/4になりますw
分散してみればVT:VGSH=90:10ですね。
短期債券は間もなく現金化する債券なので極めてドル建ての価格変動は小さいです。むしろ為替変動リスクのほうが大きいですw
王道はやはり、株式:債券=2:1~3でしょう
GPIFもそうでしたが、やはり基本ベースは50:50だと思います。仕事や家庭の環境に恵まれている方は債券比率は下げても良いですが、基本ベースは50:50です。経済状況が強烈に冷え込みながらも自分の資産が下がることに耐えられる方は実際はかなり少ないと思います。経済成長にも、景気後退にも備える株式と債券の両輪がポートフォリオの王道と言えます。
ちなみに債券ETFを選択するにはベータ値とデュレーションを参考にして下さい。安全資産と思って適当に選ぶと失敗してしまうかもしれません。
- ベータ値:株式資産に対してどれだけ相関性があるか
- デュレーション:長期金利に対する感応度
ティッカー | 名前 | ベータ値 | デュレーション | 利回り |
AGG | 総合債券 | -0.08 | 5.75 | 2.46% |
IEF | 中期国債 | -0.19 | 7.5 | 1.83% |
TLT | 長期国債 | -0.23 | 17.5 | 2.49% |
LQD | 総合社債 | 0.01 | 8.37 | 3.13% |
例えばAGGはSP500が1%上昇すれば0.08%下落し、長期金利が1%上昇すれば債券価格が5.75%下落します。参考値ですけどね。
もし長期金利が3%ぐらい上昇した場合に、長期国債ETFの価格は半額ぐらいになるかもしれません。長期国債ETFが安全資産と思ってはいけないことを知ることがここでは大事なことです。利回りばかりに目を奪われると、意図しない値動きに驚いてしまうこともあるかもしれません。LQDは特にベータ値がプラスですね。
長期金利がこのまま低位推移するのか、30年前のように止まらなくなるのかが要チェックです。まぁ、どうなるかわからんからこそ、50:50なんですけどね。
株式:債券=2:1~3の具体的なポートフォリオ
どれが正解かではなく、自分らしいポートフォリオづくりのアイデアになれば幸いです。
- VTI:VEA:IEF=4:2:4
- VT:TLT=5:1
- VTI:VEA:VWO:IEF:LQD=4:1:1:3:1
- VTI:TLT=2:1
- VYM:LQD:PFF=6:3:1
- VYM:TLT:LQD:PFF=4:3:2:1
組み合わせは大袈裟ではなく無数にありますね。分配金が必要なのか、今後のリターンを期待するのか。債券は多めに持って、いざと言う時の株式購入原資にするのか。債券の期待役割を考えてみるとポートフォリオ構築も捗るかもしれないです。



国内ETFのみでポートフォリオを構築するのもアリ
気付けばブラックロックが網羅的に国内ETFを拡充してきました。ブラックロックのETFだけで色んなポートフォリオが作れますね。例えばSBI証券でも10万円以下の取引で手数料無料となるプランがあるので非常に使い勝手が良いですね。
ヘッジ無しはコア資産となるETFばかりなので償還リスクは低いはず。。。知らんけど。
- 1475:TOPIX
- 1478:高配当日本株
- 1655-S&P500
- 1657:日本を除く先進国株式
- 1658:新興国株式
- 1656:米国債7-10年
- 1482-米国債7-10年ヘッジあり
- 1496:米ドル建て投資適格社債ヘッジあり
- 1497-米ドル建てハイイールド社債ヘッジあり
為替ヘッジ商品もありますね。為替ヘッジについては為替変動リスクを抑えることがそのコストに見合うかどうかをよく検討して下さいね。なんでもヘッジ出来れば良いというわけではありません。超低金利の円を買って海外通貨を売るコストは安くなく、今はぐらいですね。分散投資をする以上はある程度為替リスクがあるのはしょうがないことです。日本円そのものが強くなったり弱くなったりしますからね。ヘッジコストの推移はこちらを御覧ください。


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