2018年に相応しいおすすめETFを紹介致します。
2018年の大きなテーマは「金利動向」です。2017年に引き続きです。まずは足元の金利動向を確認しましょう。
過去40年弱以来は株式投資と債券投資をセットで行うことでポートフォリオのリスク・リターンのバランスが改善されていたことが容易に想像できます。中長期で結局債券価格も上昇していたからです。
ですが2018年は、世界の主な中央銀行が量的緩和を実施し、実質金利がマイナスに陥った後の投資、つまり、FRBが実施するバランスシート縮小は量的緩和の逆回しの最中での投資を考えなければいけません。
株式と一緒に買うことでバランスが改善されていた債券が金融政策により、一定の売り圧力にさらされると考えられます。何も中央銀行が保有資産を売らずとも、量的緩和によりリスク資産に移っていた資金が安全資産に再び帰ってくることで、長期債券や株式が売られるということです。
実際に、短期金利が上昇することで、株式を売って債券を購入した方もいらっしゃるんじゃなかなと思います。ドル建てMMFの金利すら1%を超えています。
そして、この10年、低金利であった環境の変化こそが大きなテーマになると考えます。それは米国だけでなく、全世界に共通するテーマです。ただ、金利上昇による経済の変調はどのような形で顕在化するかは不明ですけどね。
ただし、金利・インフレ率の上昇に負けない経済成長が継続すれば何も心配はいりません。
中央銀行が利上げを行う金融引締局面ですが、どこまで金利が上昇するのか、バランスシート縮小による資産価格への影響がどの程度になるのかを考える一年になりそうです。
2018年おすすめETFとは
まずは長期投資において外せないETFはVOO・VTI・VTです。てか、もはや2018年度に限らずいつ買っても良いETFですね。

それだと面白くないのでもう少し限定的なエクスポージャーで考えてみたいと思います。今年のテーマは「金利動向」でした。2つの局面に分けて考えてみましょう。
なお、ここで挙げる順番に作為はありません。最初に上がる選択肢ほど重要であるかどうかは関係ありません。
金利上昇に賭けるおすすめETF
米国株クオリティ配当成長ETF-DGRW
まずは株式であればクオリティ要素が強いDGRWを最初にあげます。短期金利が上昇していますが、DGRWは長期収益予測に優れた米国大型有配株式を多く組み入れている為、金利上昇に負けない企業成長も期待できます。
これはDGRWとSP500の1年間のトータルリターンです。すでにそこそこの差が開いていますね。

1494-日本株配当貴族ETF
日本株に注目すれば配当支払いを継続してきたJPX配当貴族指数への投資をお勧め致します。市場平均に比べれば景気のうねりに負けないクオリティの高い収益を持つ企業に投資することができます。
またDGRWと同様に、投資家の評価で形成される時価総額加重ではなく、企業が支払うことが出来る配当の大きさを基準とした配当加重方式であることもポイントです。

HYND-ウィズダムツリー 米国ハイイールド社債ETF(金利ベア型)
債券は金利ベアタイプのハイイールド社債ETFです。まぁぶっちゃけハイイールド社債市場が崩れても-7年のデュレーションを維持できるかは謎です。ですが、私はとりあえず買ってみました。

VFH-米国金融セクターETF
金融セクターにとって、金利上昇はそのまま追い風ですね。本当は銀行株ETFが望ましいですが、致し方なしです。

その他ETF
ドル買いとかドルヘッジETFもありですよね。例えば、日本小型株にロングで円を売ってドルを買うDXJSはドル高の恩恵を受けられます。同様にユーロ版のHEDJもありです。

金利下落に賭けるおすすめETF
超長期米国債券ETF-EDV
流動性に難はあれど最も大きいデュレーションを持つ米国債ETFです。長期金利が1%下落することで20%ぐらいの価格上昇を期待できます。

ゴールドもしくは金鉱株
金利下落とはつまり、金融政策により金利を下げる方針転換があった場合です。量的緩和が再開された際には再び、ドルの劣化が予想されるので商品投資が有力な投資先となります。
ただ、ゴールドは金利が上昇しても、もしくは米国経済がデフレの淵にたっても暴落します。そのことにはよく注意して下さい。

新興国小型株式ETF-VWO,DGS
単純に米国金利安を好感する投資対象です。



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