どーも、のぶです。
今日は2017年1Q時点のS&P500の自社株買いと配当支払の状況を確認しましょう。
何かあればあれば天井フラグと騒がれる昨今、企業活動における自社株買いと配当支払いの様子を観察すれば、それは一時的な調整なのか暴落への序章なのかが分かるかもしれません。
まずはおさらいですが、自社株買いは株主還元政策の一環です。企業が自社株買いが企業価値向上に寄与すると実施します。もしくは企業自身が自社株の株価水準が低いと判断すれば買うこともあるでしょう。
また、配当支払も株主還元政策の一環です。米国企業の配当政策は余程大きな環境の変化がない限り減配しないことが黙約となっています。つまり、通常の景気変動では配当の原資に手を付けずに済むように企業経営者はやりくりをします。
つまり、自社株買いは株価の水準や金利環境により機動的に実施してくれますが、配当政策は堅実に企業成長戦略と関係無い余った資金から実施してくれます。その結果、配当性向が高く利益の殆どを還元する高配当企業は成長余力が無い成熟した企業という評価がされます。
今回の記事の本筋からは外れますが、無配当企業は利益の殆どを成長投資に回すことで企業価値向上に寄与させる株主還元政策です。成長企業として将来の利益を株価上昇という形で報いてくれる訳です。
株主は成熟企業が配当原資に手を付け、配当政策に異変があった場合には経営戦略にも異変があったと考えるべきです。同様に成長企業は経営者が描くサクセスストーリーに沿った成長をしているかを見守ることが株主目線となります。
ま、成長企業の場合はその後、配当政策に切り替えることもありますから、いちいち失望することもありませんけどね。アップルが良い例だと思います。
では、能書きはここまでにして本題に入りましょう。
2017年度1Q時点のS&P500の自社株買いと配当支払、営業利益の推移
- 自社株買いの規模は一旦、頭打ちの状態です。
- 配当支払は微増しています。
- 株主総還元は若干減少しています。
- 営業利益は数年ぶりに上昇を再開しました。
私は個別企業の決算はチェックしていません。伝え聞く呟きが耳に入る程度です。ただこれを見てみると全体で数字は良かったようですね。ただし、長期金利上昇と株高の影響なのか自社株買いが減少しています。
私は、今は資産形成期であり、株安なのか株高なのかもうまく判断できないので、資金余力が生まれればすぐに買い足しを実施しています。一応それが功を奏している状況と言えますね。今回の利益の上昇を結果的に見てみれば、株高が気づけば普通の株価になっているということになるのかもしれません。
株価暴落の引き金となるのは企業利益を吹き飛ばすような景気後退か、若しくは株式に対して相対的な魅力が増す金利の上昇です。景気後退の可能性があるのか、金利の状況はどうなのかもついでに確認してみましょう。
米国経済の実質成長率
7月末で2.6%以上だそうです。上向いていることが確認出来ました。やっぱり、イエレンさんが言うように底堅く推移しているように見えます。ただ、トランプさんは4%成長を目指していますからね。まだまだ、途上です。どのような舵取りをするのかが期待されます。
米国長期金利利回り
昨年末にピークを打った以来、ダレてます。特に直近ではドルも売られてますね。バランスシート縮小なんて気のせいだったのかな?というぐらいFRBが無視されています。ですが、今の金利水準であればGDPへの影響はないのかもしれませんね。自動車ローンが3大リスクとかそんな呟きも聞こえましたが、どうなんでしょうね。今ぐらいの金利であれば関係無いのかもです。
消費者物価指数
物価も上がってます。物価が上がるのはザクッといえば需要があることを示しています。デフレ懸念は遠そうなイメージです。
3つを見てみると。。
もしかしたら、米国株はしばらく暴落は無いかもしれないです。10%ぐらいの下落ならいつ起きてもおかしくないですけどね。このまま1年ぐらい長期金利が上下にぶらぶらしていればいずれ企業利益も追いつくかもしれません。しかも来年以降であれば大型減税やインフラ投資があります。
金利の上昇が緩やかに進めばうまくいくかもw
イエレンさんほどほどに頼みますよ!
最後に
誰かは暴落を恐れ、また誰かは暴落を望んでます。無神経にガンガン買っている私は関係ありませんけどね。ただ、関心を持って見つめていきたいと思います。金融緩和の逆回しであるバランスシートの縮小は間違いなく金利上昇を招くはずです。何かをビビッとキャッチできたら長期債券かゴールドでも買ってみましょう。


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