ちょっと前までは株はバリューもデェフェンシブもグロースも上昇し、債券は米国債もハイイールド債も新興国債券も上昇し、まさにみんなハッピーな状態でした。ですが、今はもう違います。何がそうさせているのかというと、中央銀行の金融政策です。
ちょっと前まではFED・ECB・日銀と主な中央銀行がこぞって量的緩和を実施し、市中にマネーを供給しました。政策金利を上下させるような間接的な方法ではなく、債券などの金融資産を購入することで直接的に供給します。どこぞの中央銀行は株を買うほどなりふり構っていません。
直接的なマネーの供給によりお金がはじゃぶじゃぶし、低リスク資産から溢れたマネーは高リスク資産に流れ、すべからく投資家はハッピーになりました。
ですが、政策金利を上げる金融引き締めにより今後はこの逆回しが起きます。高リスク資産から低リスク資産へと、あるべき所にお金が戻っていく過程でリスク資産のボラティリティは高まるのです。量的緩和からの金融引締めは未経験ですから、急激なショック状態が起こるか、徐々に収まるのか、何が起こるのかは未知数です。
以下グラフはFEDの連邦債務の推移です。2018年1Q時点では2,800B$とわずかに垂れているのが見て取れる程度です。この債務が無くすにはどれほどの痛みを市場が伴うのかちょっと怖いですね。
素人ブロガーらしく、意見を表明するとかねてから主張する通り、資産価格の下落が起こり、金利上昇は景気を曇らせると思っています。そうなれば今の所、再び金融緩和を実施するしか手はありません。だからこそ今年のテーマは「金利動向」としています。来年もそうなりそうですけどねw
次の金融緩和では私の口座に1億$ぐらい振り込んでくれれば、投資なんてやめて派手に使ってあげようと思います。日銀さん是非検討してください。私はベーシックインカムは現実的な検討段階なんだと思っています。

投資家の目線の違いとは
金融引き締めにより市中のお金は減り、その拠り所も限られてきました。金融商品の価格はファンダメンタルだけではなく、流動性や需給にも影響を受け、下がれば買い向かう投資家ばかりではありません。ボラティリティが上昇し、リスクが上昇すればポジションを縮小することはとても合理的です。それは割安資産であろうと同じことです。
短期目線では米国グロース株だったり、中期目線でデフェンシブ株だったり、長期目線であれば新興国株だったり、金融引締目線であれば超長期債券やハイイールド社債やゴールドだったりと投資家ごとに目線は異なります。貿易摩擦や政治不安などは短期目線や個別株には多少の影響があるかもしれませんが、多くはノイズ・きっかけにしか過ぎません。
継続できる投資方法の目線を持つことが個人投資家にとっては重要なことになります。
- あなたは今の評価額を無視できますか?
- 持論に確信が持てますか?
- 生き馬の目を抜く短期相場でやっていけますか?etc
もちろん、どの目線も持てない場合は分散です。他に手段はありません。世界株・世界債券・コモデティです。忘れてはいけないのは通貨の分散ですからね。そしてドルや円だけではなく、コモデティも必要です。
もし、他の投資家のパフォーマンスが羨ましい方は視界を滲ませながら目線が違う!と吠えてやりましょう。
もし、内心投資って楽勝だわって思っていたら、あなたがかじっているチーズが最後の一つかも知れません。気をつけて下さい。
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